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イスラエルとパレスチナ:平和を脅かすテロ組織と暴力による現状変更の試み

私は現在キリスト者として関わっているキリストの幕屋というグループはイスラエルにいくつか拠点を持っていて留学生や在イスラエルの幕屋の方がおられます。現在進行中のイスラエルとハマスの紛争(内戦?戦争?)についてエルサレム幕屋の小久保乾門(ソロモン)氏より情報が入ったので一部転載させていただきたいと思います。

「城壁守護作戦」のイスラエル情勢

生けるキリストの御名を讃えます。

ここ数日のイスラエルの情勢をお伝えいたします。

4月中旬から始まったイスラム教徒の祭り「ラマダン」の時期に、エルサレム旧市街周辺で幾度かのアラブ人によるデモが起きました。そのきっかけは、長年アラブ人とユダヤ人が土地の所有権を争っている東エルサレムのシャノフ・ジャラ地区の一角について、イスラエルの裁判所がアラブ人の立ち退きを命じたことへの不満や、ラマダンの最中にイスラエル警察が治安維持のため、ダマスコ門から旧市街へ入ることを禁止したことへの不満などがありました。

特にダマスコ門と神殿の丘で、アラブ人らと警察隊とが散発的に衝突する事態に発展していましたが、騒動が大きくなったのが5月8日(土)です。神殿の丘での騒ぎを抑えようとした警察隊とアラブ人の集団が衝突し、200人以上のアラブ人、18人の警官がけがをしました。…

事態が一挙に悪化したのは、5月10日(月)です。ガザを支配するイスラム原理主義テロ組織、ハマスが「本日18:00までに神殿の丘からイスラエル治安部隊を撤収させなければ、イスラエルに攻撃を開始する」と一方的に宣言、実際に18:00ちょうど、エルサレムに空襲警報が鳴り響きハマスの脅迫をまだ知らなかった私たちは「何が起きたのか」としばらくは事態が飲み込めませんでした。7発のミサイルがエルサレム方向に発射され、エルサレム近郊の山地にあるユダヤ人居住地に一部被害を与えました。さらにハマスとイスラム聖戦は、ガザ周辺のイスラエルの町々に150発のミサイルを撃ち込み、被害が拡大したことからイスラエル軍がガザのテロ組織の拠点に対して自衛のための攻撃を開始しました。この作戦は「城壁を守る作戦」と名付けられました。ハマスの発表によるとこの日の攻撃で20人の死者が出たとのこと。

日本の報道を見ていると、「イスラエルガザ空爆、20人死亡」などのように大見出しで書き、あとでハマスのミサイル攻撃に反撃、と小さく付け加えて、あたかもイスラエルが最初に攻撃したかのように印象操作されているのを見ます。しかしそれはエルサレムの混乱に乗じて事態をエスカレートさせようと目論んだハマスの無差別ミサイル攻撃に対する自衛のための攻撃であることをはっきりと認識しなければなりません。